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第8章 ☆♯０５　ＳｃｅｎｅⅤ（ＡｎｎｉｖｅｒＳａｒＹ～記念日～）☆

「大分昔のことになるけど、俺の姉が初めての子どもを宿したときも、確かこんな風な感じになったと思うんだ。悪阻(つわり)っていうのかな、男の俺にはよく判らないけど、随分苦しそうで、食べるものも満足に食べられなくて、見る間に痩せ細っていった。俺はその頃、まだ小学生だったから、姉がそれこそ本当に死んでしまうんじゃないかと怖かったのをよく憶えてる」