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理想と偽装の向こう側
第27章 *番外編* あの日から…
「パタンッ!」


シャワーを浴びて、ホテルのゴワゴワしたバスタオルで髪を拭きながら、冷蔵庫に冷やしておいたビールを取り出す。


ボーとしながら、半分くらい飲んだところで、光花が残した手紙を読み返した。


光花…
君は自分の身体に傷痕を残したのに…
俺には未来を残してくれた…。


「光…花…ごめん…」


香織に凄い惹かれ始めながら、光花を忘れてしまわないか苦しくなる。


こんな俺を君は、解っていたのかい?


たった一言

『忘れないで』って書かれてたら…

俺は独り堕ちてイッたのに…。

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