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理想と偽装の向こう側
第9章 衝動と不安
すると…


チュ…プッ…


その体制で嘉之にキスされた。


「んっ!」


「…おまえのこの口…危険だよね…」


「えっ?なに…!」


そして、また塞がれる。


クチュ…クチュ…チュ…


舌が甘く絡まって、頭がクラクラしてくるところを我に返った。 


はっ!私言わないと!


肝心なことを今日こそ、ハッキリ伝えるんだ!


「ん~!よ…し…はな…が…!」


もがくと嘉之が唇を離した。


「…何だよ?」


ちょっとムッとしてるけど、大丈夫かな…
落ち着けて自分!


私は正座をして、深呼吸してると嘉之は胡座をかいて、こっちを不思議そうに見てる。


「嘉之さん…」

「ん?」


ヤバイ…凄い緊張する…。


「…好きです…」

「え?」 


嘉之は、キョトンとした。 


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