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第10章 信頼と疑惑

「ぶっ！か、梶さんイキナリですね！」


「はははっ！プライベートなことで呼び止めて悪いね。どうしても君たちが気になってしまうんだよ」


興味本位で立ち入ってくる人ではない…
本当に気にかけてくれているのを感じ、嬉しく思った。


「いえ…正直、梶さんが気にかけてくれてるのは心強いです」


「そうかい、過大評価してもらえて僕も嬉しいよ」


「そんな！お世辞は言いません。さっきの打ち合わせでもアーティストの気持ちを凄い汲んでくれているのか分かります！梶さんと仕事出来るのが有難いです！」


梶さんは、少し押し黙りポツリと言った。


「大したことはしてない…君たちに僕の夢を重ねてるんだけなんだよ」


「えっ？」


「僕もね…昔絵描きを目指していたんだ…」


そこから梶さんは、静かに語りだした…。