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理想と偽装の向こう側
第5章 トラウマ
滝島さん…。
小田切さんのこと、大事な友人なんだろうな。


何か感動してしまい、つい


「はい…努力します…」


と答えてるところに、小田切さんが戻って来た。


「ごめん!お待たせ!」


「どうだった?先方さん?」


「あぁ…そんな急ぐことでもなかったよ。気になったら仕方ない性分なんだろうな」


「小田切、気に入られてるからな」


「変わろうか?」


「はは!俺には無理だよ。嫁さん待たせたまんまだから、戻るわ~。渡辺さん今度三人で、飲もうね。良かったら家に遊びに来てもいいからね!」


「いいから、早く戻れよ!」


「かぁ~!明日覚えておけよ!」


滝島さんは、笑いながら戻って行った。


「面白い方ですね…」


「アイツに何か言われなかった?」


被った小田切さんの声は、かなり心配そうに感じた。 

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