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理想と偽装の向こう側
第22章 約束
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「んっ…はぁ…」


チュ…プッ…


重ねられた唇が離れると、小田切さんは心配そうに私を眼を覗き込み


「香織…大丈夫?疲れてない?」


「ん~大丈夫だよ…楽しかったぁ~今日」


昨晩、無茶したからと気遣って別々に寝ようとした小田切さんに、私は駄々こねてベッドに潜り込んだので、キスだけしてくれた。


小田切さんに寄り添って今日1日を思い返すと、幸せ過ぎてニヤけてしまう。


そんな私の頭をそっと撫でてくれてる小田切さんの胸の中で


「志信…明日、行きたい所あるんだけど…連日で疲れるかな?」


「ん~大丈夫だよ俺は、どこ行きたいの?」


「それは…」


私がボソッ言うと、小田切さんは撫でてた手を止めて


「香織…本当に?」


「うん…会いたいから…ダメかな?」


少し間が、空いたけど


「いいよ…分かった」


「ありがとう…」


「香織…」


「ん~」


「愛してるよ…」


「志…」


クチュ……


名前を呼ぶ前に、もう一度唇が重なった。

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