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幼馴染
第2章 高校1年・一学期 
実は学園祭で人気者になったのは
達也だけではなかった。

ななみは気づいていないが彼女の浴衣姿は
男子のハートを鷲づかみにしていた。

痩身で背が高く美しい立姿。

清楚で可愛らしい顔立ち。

物腰の柔らかい接客。

そして何よりも近づくと甘く香る
女の子の匂い。

学園祭の行列は初めは達也の後輩の
女の子たち目当ての男子だったが、
教室に入って、ななみのそばを通った
男の子はまず、彼女から発せられる
女の子の匂いで金縛りにでも
罹ったかのようにその場に立ち尽くす。

そして吸い寄せられるように、
ななみが売るティッシュケースや
団扇を選ぶ振りをして、その場に
留まろうとするのであった。

それが混雑の原因でもあったのだ。
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