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第7章 旅行又は逃避行

「おかしいって思わなかったの？」

笑いを堪えた由香里の顔に岡田は首をかしげる。

「おかしい？」
「だってどうして寛人は保健室で覗きなんてしてたの？」
「どうしてって……」

岡田はすっかり忘れていた由香里の着替えを覗いた理由について思い返していた。

確か女子が集まって由香里と話をしていた。
その近くには男子は岡田しかいなく、由香里たちの会話を聞くともなしに聞いていた。
教師の更衣室はあるにはあるが狭くて混んでいることもあるから保健室で着替えることが多いのだ、と由香里が話していたのを聞いた。
それを聞いて岡田は部活前に着替える由香里を保健室のベッドの下で待ち構えていたのだった。