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あなたとふたり
第18章 あの日の出来事
自転車の後ろに玲奈を乗せて
ただ、ひたすら無言で帰っていた。
俺の服を弱々しく握る玲奈は
俺の背中に体を密着させる。
…遥香…大丈夫かな…
そんな事を考えていると
後ろから声がした。
「優。ごめんね…」
「大丈夫」
玲奈の家まであと少しというところだった。
玲奈の服を掴む力が強まり
小さな声で
「優。今日は一人になりたくない…」
確かにそう言った。
「…なら遥香のとこ行くか?」
「…違う。
優。あんたといたい」
「……………」
「…迷惑なのわかってる。
でも今日は…お願い…」
「…わかった」
俺は自転車の進路を変え
自分の家へと向かった。
家に着くまでの間
俺は何も話さなかった。

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