この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたとふたり
第22章 偶然と必然
「そういうお前は?
彼氏、出来たのかよ」
チクっと胸が小さく痛んだ。
嘘をつく必要なんて何もない…。
「うん…」
だけど、相手が誰かは…言えなかった。
「何だ…売約済みか。」
優ちゃんは顔色一つ変えず
優しく微笑んだままだった。
「でも…
良かった。」
「えっ?」
「ちゃんと…
あいつ
約束守ってくれてたみたいで…」
「康太…だろ。」
優ちゃんには全てがお見通しのようだった。
私が小さく頷くと優ちゃんら
クシャクシャっと私の髪を乱した。
「アホ。
隠すことじゃねぇ。
それは俺が望んだんだから…」
私たちは手をつないだまま
まるで高校生の頃の様に
並んで歩いた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


