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隠匿シリーズ☆番外編
第7章 その代償は




 ──しかしこの数日後。


 ジョシュアは顔を合わせる度にからかってくるセドリックに辟易し、精神的にも肉体的にも疲れ果てていた。


 というのも、公爵位に就いてよりレオナルドに宣言した通り、執事と公爵の仕事を兼任しており、これまでになく忙しい日々を送っていて。


 慣れないザキファス家の領地の管理に加え、前ザキファス公爵が築き上げた事業の引き継ぎや勉強、更には次代の執事候補の教育と、これまでになく多忙を極め。


 肉体的に疲れているときにセドリックのからかいを受け、普段なら気にせず聞き流せる嘲弄も、精神的に疲労させるものとなり。


 リンゼイに心配されるくらい、日に何度も溜め息を吐くほどに疲れてしまっていた。


 この日、レオナルドの執事として働いていたジョシュアは、ついに彼からも酷く心配され


「明日も俺と一緒に城へ来る予定だったが、来なくていいから休め」


 と、休業宣告される始末になってしまった。


 彼が言うには、顔色が酷いとかではなく、どうも放つ雰囲気が異様で、他の使用人を怯えさせているらしい。


 自分では気が付かなかったが、それだけ鬱憤が溜まっていたのだろう。


 主に心配をかけた不甲斐無さを感じ、大丈夫だと言い張ってはみたが、怯えさせている使用人たちを引き合いに出されては引き下がるしかなく。


 ジョシュアは重たい気持ちを引き摺りつつ、ザキファス邸に帰ることとなった。






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