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隠匿シリーズ☆番外編
第7章 その代償は




「ジョシュアさんが疲れてるのって、仕事のことだけじゃないかも」


 ニーナは腕を組み、顔を顰める。


「なにか知っているの?」


「実はさ。セドがちょーっとやらかしてるみたいなんだよね」


「セドリック様が?」


「そういえば……最近よく邸や城でお見かけするわ。それもレオじゃなくて、ジョシュアさんと一緒にいるところをよく見るの」


 ニーナは額に掌をあて「あいつは……」と呟く。そしてリンゼイとアリエッタに寄るように手振りで促す。


 テーブルの中央に向かい顔を寄せ合えば、声色を落とし、ニーナが話す。


「ほら、この前の親睦会で。リンゼイがジョシュアさんと初めてのときのことをぶちまけちゃったでしょ? そのことでどうもセドがからかいに行っているらしいのよ」


 思わぬ話に、リンゼイは声もなく驚く。


 アリエッタはそんなリンゼイを見て、顔を赤らめて俯いてしまった。


「それをセドから聞いて、叱ってやったのよ? ただでさえジョシュアさんは忙しいのに、余計なことして負担かけるなって。けどあいつったら鉄は熱いうちに打て、とか訳のわからないこと言って、まだやめる気ないみたいなの。ごめんね」


「あ……いいいいえ、ニーナが謝ることでは……ど、どうしましょう! わた、私のせいよね……」


 あの話をアリエッタはともかく、ニーナまでもが覚えていて。しかも知らぬところでジョシュアがからかわれていると判明し、ひどく動揺してしまい、言葉も上手く紡げない。






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