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隠匿シリーズ☆番外編
第7章 その代償は




「私……ジョシュアさんと出逢った頃から失敗ばかりですよね……」


 思い返すと階段から落ちるところから始まり、針で指を刺し、彼の命を危険に晒し、またも階段から落ちた。


 挙げ句に今回のこともあり、ほとほと自分が情けなくなる。


「ですからそんなに気に病む必要なんてないのですよ。そういったところも含めて、あなたのことを好きになったんですから」


「ジョシュアさん……」


 リンゼイに微笑みかけるジョシュアに、その言葉に顔が熱くなる。


 彼はいつだって自分のことを考えてくれて、励ましたりしてくれる。だからこそ甘えてばかりいてはいけないのだ、と思った。


「でも……やっぱり何か償わせてもらえませんか? でなきゃ私、またジョシュアさんにご迷惑おかけしちゃうと思うんです。ちゃんと償って、反省する機会を与えてください」


 ジョシュアの言葉に火照る顔は瞳を潤ませている。その眼で見上げ、懇願する。


 ジョシュアはそんなリンゼイを暫し眺め、真剣になにかを考え込んでいる様子だ。それが不意に眼を細め、口角を上げたとき、あの妖しげな雰囲気を纏い、それを感じ取ったリンゼイは嫌な予感がした。


 彼はリンゼイの耳元に唇を寄せる。


「では、こういうのはいかがですか? リンゼイ様も──……」


「──っ!?」


 その予感は告げられた言葉によって、当っていたと突き付けられた。





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