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第8章 一仁の愛し方

まだ荒い息が止まらない私の口に彼の唇が重なる。
優しい愛撫のような舌の動きに安らぎを覚えてしまう。
いつまでも絡めていたい気持ちにさせられたが、そうもいかない事情が発生する。

「あうっ……い、まは駄目っ……」

再び一仁さんの指が私の股の間に添えられたからである。
指はゆっくりとその穴に近付く。
まるで蜜を狙う蟻のように。

「これだけで終わると思っていたのか？」

立ち上がった一仁さんはその顔を私の股間の前に潜り込ませた。

今舐められたらっ……

そう思うと無意識にひくついてしまう。

「舐められる前からヒクヒクさせてるな」

見詰めるだけで舌を伸ばさない。
彼はこれ以上ないほどの意地の悪い笑みを浮かべていた。

「お願いだからっ……」

舐めてと続けたいのか、舐めないでと伝えたいのか、自分でも分からない。