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あなたの面影
第6章 雨が降る金曜の夜
まだ待ち合わせの時間には二時間以上あったが、なんだか落ち着かなくて家を出た。
夜空は一段と湿り気を帯びていたから傘も忘れずに持っていく。

待ち合わせのバーの近くの大型書店で時間を潰す。
しばらく読書もしていないから気になる新刊がたくさん並んでいた。

本屋というのは不思議だ。
心が弾んでるときは何故だか読んでみたい本がたくさん見つかる。

そう。

隠しようもないほど、私の心は弾んでいた。

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