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第5章 誘惑

ついに、こと子は再びプロデューサーと対面する日になった。



彼女は慣れないハイヒールとミニスカートを履いて、球一の事務所へ電車で向かった。



道すがら、こと子は中年男性に声をかけられた。



以前の彼女ならこういう時に嫌悪感しか感じなかったのだが、今では余裕を持って断ることができた。



官能を知った彼女は、既に魅力的な女に近づいていたのだ。