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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第35章 《巻の弐―再会―》
 猛然と抵抗する泉水を夢五郎も持て余しているようだ。
「あなたに何が判るっていうの? 死ねば、楽になれるのに。もう何も私を苦しめるものはない場所に行きたい、良い加減に楽になりたいの」
「馬鹿野郎ッ」
 その刹那、夢五郎の平手が飛ぶ。乾いた音が鳴り響き、泉水は右頬を押さえて、茫然と夢五郎を見た。
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