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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第8章 《巻の参》
「だから、先ほどから申しておるであろう。女の生んだ赤子は俺の種ではないと。俺は確かに昔は大勢の女に現を抜かしていた時期もあった。それは認める。だが、そなたを知ってからは、他の女を一度も抱いてはおらぬ。それに申しておくが、どれだけの女と拘わっていたとしても、これまでに子を作ったこともなければ、隠し子などもおらぬ!」
「もう、良いのです」
 泉水が泰雅から眼を逸らした。
「何が良いというのだ」
 泰雅の声が低くなる。
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