この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Only you……
第4章 明 2
それは“寂しい”という感情とは、また違ったものだと思う。

オレは寂しいから眠れなかったんじゃない。怖かったから眠れなかったんだ。ホラー映画を見た夜のような恐怖。それが我が身に起きるのではないかという恐怖。そんなものに凄く似ていた。

オレが恐れているのは、麻都がいなくなること。それは別に死や生き別れなんかを意味するわけではない。心の距離が離れることを意味するのだ。今、本当に心が繋がっているかどうかは、オレには分からない。けど、離れていると判断するほどでもない。それが今の状況だと思う。
 
――これ以上離れるのが怖かったんだ。

――なぜかって?

――それは勿論、今縋ることが出来る唯一の人間だから。

それ以上もそれ以下もない。麻都には悪いが、これは恋愛感情なんかではないと思う。見捨てられるのが怖いだけ。そうに違いないから。だから麻都の気持ちには応えられない。

――でもそんなこと言ったら?

――麻都はもうオレを傍にはおかないだろう。

――そうすれば、また独り……。

そんな考えが頭の中をぐるぐる巡った。何度も何度も、飽きるほどに。それでもそんな考えから、オレは離れられない。多分何年経っても、こんな感情を抱きながら人と接していくんだろうと思う。
/177ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ