パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第17章 おまけ〈あさひ②〉

『じゃー、何で元気ないんだ？』

『…当てられないのね。昔のゆうひは、あたしのことなら何でもお見通しだったくせに』


分かってる。
そんなこと言って遊んでた年頃は、もうとっくに過ぎてるって。毎日飽きるほど一緒にいた日々はもう過去なんだって…


『拗ねてんなよ、どうし──…』


…分かんない。


『は…？なんで泣くの？』

『あたしだけ…何にも成長してない…っ』


マドカも。三島くんも。ゆうひも。


『ったく…お前酔ってんな？慣れないビールなんか飲むから、涙腺弱まってんじゃん…』

『あたしは…そんな、簡単に泣かないもんっ…！バカ！布団めくるな…バカゆうひ…！』


みんな大人になっていく。あたしだけ置いて。まるでいつか、手が届かないくらい遠くへ行っちゃうみたいに。そんな皆を前に、あたしはどうしたらいいか…分からないの。