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恋のリサーチ
第3章 小さな恋の芽


今・・

私は元気に暮らしている。


ひとりぼっちが時折横波をたて、

浄化と称して眠りにつく前にどっぷりと

涙を流したりするけれど、それでも元気に

毎日をやり過ごしている。


あれから1年と8ヶ月・・


移動してきたこの店では

特に出会いのようなものもなく恋をする気力も失せたまま、

1年と7ヶ月が過ぎた。


相変わらずの乾いた品物の軽さを感じながら、

来る日も来る日もピンとした包装紙で

おめかしをさせた。

なんの刺激も重みもないその作業に、

いい加減飽きてもよさそうなものだが。




でもそんな、笑ってしまうくらい

平淡な毎日にも大きな変化が訪れた。

聖夜との出会いだ。

出会いっていったって、ただカフェの常連客同士が

話しをするようになったってだけのこと。

私が常連なら彼も常連。

だって、私が毎日ピンクの手帳を

ひろげているのを知っているんだから。


飲み屋だったらありがちな光景。

そこがカフェだから珍しく感じるけど、

飲むものと時間帯と、利用客の状況が違うだけで、

特別な場面とは思えない。

それでも私の日常に変化をもたらした。





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