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第24章 夢

ピーーーーーーーーー


無機質な音が手術室に鳴り響く。




そこへひとりの男が駆け込んできた。



「紗英！紗英！

　逝くな　紗英！！！！！！


　ドクター私の血を直接彼女に輸血してください」


男が物凄い形相でドクターに詰め寄る。


「しかし」



「私は以前彼女に輸血したことがある


　まだ、間に合う！


　早く！！！！！！」


ドクターは急いで彼女の横にベッドを運び

男を横たわらせ

直接彼女に輸血を始めた。



「紗英　戻ってこい！


　俺は　俺はまだお前に

　なにもしてあげられていない


　紗英　俺を置いていくな！


　紗英　愛している


　ずっと、ずっと　子供の時から

　ずっと　お前だけを愛してきた」


男は隣で蘇生を受けている女を見つめ

狂おしいほどの想いを

吐きつづけた。