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第27章 愛のかたち

私は直哉さんを想った。


でも、まだ　顔を会わす勇気が持てなかった。





スイスの空港には救急車が用意されていて


私はそのまま病院へと搬送された。



一通り検査を受け病室へ移された。


おじさまはずっと親族だといって付き添ってくれていた。



病室でうとうとしていると


激しく扉が開き


「紗英ちゃん！」


私をきつく抱き締める男がいた。



いっ　痛い...



これはデジャヴ?!


私は蘇生を受けたときまた肋骨を折られていた


「総一郎　紗英ちゃんを殺す気か？」


おじさまが総一郎さんを引き剥がしてくれた。


「紗英ちゃんは肋骨を４本折っているからな


　気を付けろ」


総一郎さんの表情がみるみる曇る


「おれの妹になんてことしやがった！」


総一郎さんは私の胸の上で顔を埋めて泣き出した。


だから、痛いって!!


おじさまが総一郎さんの頭をポカリと打つ


「コントじゃないぞ！」