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オモチャのチャコちゃん
第10章 先生をたずねて三千里!?
「戸泥さんがすぐ来てくれたんで、他のAV会社に金の卵を取られず済みました」

「あの、今回のことは感謝しますが、今後については、その…お約束できませんよ?」

戸泥は喜色満面の店長に恐る恐る告げる。

諸悪の根元である自分が今さら言うのもナンだが、両親から頼まれている手前、千夜子を本格的にAV女優として活動させるわけにはいかないのだ。

「ええ、その辺は承知してます。今夜集まった人数が人数ですし、彼らを分けて使えば何本か撮れますからそれで充分です。まあ、本音を言えばこのまま続けてもらいたいですけどね」

藁にもすがる思いで相談したものの、善人に見えてもアダルトショップ経営者という、闇社会に近い人間である彼をどこまで信用できるのか不安は残る。

だが今は、千夜子をギリギリ救えた満足感に浸ってもバチはあたらないのではないか、と戸泥は思った。




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