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オモチャのチャコちゃん
第12章 いい湯、旅立ち
洗い物を終えた達彦が厨房を出たところで、
「ひゃッ」
何かが胸に飛び込んできた。

「す、すみません」

「千夜子、さん…どうしました?」

「あの、露天風呂はこちらじゃ…」

「いや、向こうなんですよ、ご案内します」

「ありがとうございます、裏辺さんに聞いて来たんですけど、迷っちゃったみたいで」

(そうじゃないよ、お嬢さん)

達彦がここにいると知っていて、裏辺はワザとこちらに千夜子を向かわせたのだ。




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