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第16章 降伏の王子リターンズ

杉崎がこの浮浪者の老人と出会ったのは、家賃が払えなくなりアパートを出て、行く当てもなくボンヤリしていた時だった。

「ウチに来るかい？」

その『ウチ』が『これ』だった。

老人は杉崎が『カラッポ』なことを見破ると親身になって仕事を見つける手伝いをしてくれたのだ。

「落ちぶれたジジイでも、少しは役にたったかい？」