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第17章 いま、愛に逝きます

千夜子は真司に車で家まで送ってもらってシャワーと着替えを済ませると、浮浪者への差し入れに父親の肌着やセーターを持ち出して江口公園へ向かった。


「ドンさん、ボランティアサークルの安井です。ちょっとお話し良いですか？」

一番大きな段ボールハウスの前で、真司が声をかけるが返事は無い。

「差し入れ持って来たんですけど…」
と言った途端に、中からヒゲモジャの大柄な男がノッソリ出てきた。