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ミルクチョコレート
第5章 レンタルショップの現状
けれど、今だにスイッチは入れられていない。

(いつ動き出すかわからないから、ドキドキしちゃう)

レジ裏にいる店長から私の姿は見えるが

背中を向けている私に、店長は見えない。

ひとりワクワクしていると、ビデオを持った男の人がレジにやってきた。

「いらっしゃいませ…っ!」

それと同時につけられるスイッチ。

(もう、このタイミングでつけるなんて…)

それに、思った以上に感じてしまう。

(結構、やばいかも)

レジはカウンターになっていて、私の胸から下は見えないようになっているから

わずかに腰を動かすことはできる。

客に見えないところで、私はお尻をモゾモゾさせていた。

「せん…80円になります…っ」

しゃべったら、つい甘い声が漏れてしまいそうだ。

「ありがとうございました…」

ひとりめの客は、バレることなく応対できた。

客が去ればローターの動きも止まる。

(なるほど、客が来たら動かす気なのね)
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