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暁闇
第21章  重なる


……その、彼女の唇。
何度も、口づけた。

頬に当てた手のひらに感じる、火照り。
熱くて……可愛くて。



……ドアを開けると目に飛び込んできた、身体にタオルを巻いただけの彼女のその姿。

艶めかしいラインを描く、肩。そして足。
鎖骨が綺麗で。
少し濡れた髪が。
身体中から匂い立つようなその香りが。

一瞬にして俺のすべてを刺激する。

欲情した俺は、我慢できずに彼女を抱き締めて――――……。



彼女の甘い、その唇。
何度も、何度も味わう。

触れ合う唇が離れるたび、吐息が。
ふたりの吐息が、重なっていく。
気分が、高まっていく。


もっと――――。
もっと、欲しいと。
俺の中が、これじゃ我慢できないと言わんばかりに訴えてきて。


こみ上げてきた衝動のまま、舌先で彼女の唇をなぞった。
尖らせて、あわさっているその真ん中を軽くつつく。


「……ん」


少しだけ、開かれたそこ。
舌を少し差し入れ、唇の裏側を辿る。

彼女の両手は、胸元でぎゅっとタオルの合わせ目を掴んでいて。
拒む素振りは見せなかった。


もう少し、奥へと舌を進ませる。
彼女の舌を見つけた。


「ふ……っん……」


ぴくん、と驚いたようにその舌が一度逃げ。
それでもそこで待っていると、おずおずと彼女も自分から舌を触れさせてきた。


ぴちゃ……と。
触れ合う音が微かにして――――。



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