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暁闇
第22章  躊躇いの理由


「うん、でもさ、オレ思ったわけ。
姉ちゃん、翔悟さんとこのままここに住んだらよくね?」

「……は!?」


驚いて、俺もあおいさんも丈を見る。


「で、翔悟さんのアパートの方を引き払ったらいいじゃん」

「それいいね!」


なぜか結ちゃんまで賛同して。


「同棲って憧れるー!」


テンションまであげて。


「だろ!?」


丈とふたり、盛り上がってる。


「……ちょ、ちょっと」


あおいさんが、戸惑った声をふたりに掛けて。


「そんな急に言われても……ね?」


ちら、と俺を見る。


「急なんかじゃねーじゃん。
だって3か月も先の話なんだし!」

「それはそうだけど……!」


俺はふたりのやりとりを耳にしながら。


「……さすがにそんな簡単には決めらんねーだろ」


苦笑しながら、そうぼそっと呟く。



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