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第25章 　Epilogue

――よかった。


心からそう思った。

村上くんが幸せになってくれて。
本当によかった。


私のそばで、いつも私を支え続けてくれてた彼。
その長い年月を思うと、彼の想いに結局応えられなかったことを、ずっと申し訳なく感じていた。

前、葉月くんに打ち明けたとき。
それはどうしようもないことだから私が気に病む必要はない、そう言ってくれたけれど。


……今日。
あのとき、彼が私にくれた言葉。

さすがに、泣けてしまった。

ずっと、泣きそうになっても我慢してたのに。
そう、できてたのに。

あのときだけは、どうしても無理で――――。