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狂った愛に縛られて。
第1章 兄とのハジメテ。

私は佐々木 さや。高校2年生。

私の母が再婚して、義父の連れ子が新しい兄になった。

兄は、2つ年上の大学1年生。

佐々木 奏 (ささき かなた)。

背が高く顔が整ったいわゆるイケメンだった。

そして、とっても鬼畜なド変態ヤローだった。





家族が増えて暫くして、義父の転勤が決まった。

単身赴任をする様だけど、新婚だしお母さんはよく何日も出かけることが多かった。


「ごめんね。さや、お母さん1週間休み取れたから。夜から崇史さん(義父)の所に行ってくるわね。奏くんと仲良くね。ご飯とか宜しく頼むわよ。」

「はいはい。新婚だもんね、義父さんにも、よろしく言っといて」



慌ただしく準備をして、いち早く義父さんに会いたいと、お母さんは出て行った。

(全く、少女のように頬赤らめて‥可愛いなぁ、お母さん。)

玄関先でふふっと笑ってドアをしめ、家に上がろうと踏み出したところで、再びドアが開いた。

「お母さん、忘れも‥あ‥奏さん‥。お帰りなさい。」

「ああ、さやちゃん。ただいま‥玄関先でどうしたの?お出迎え?」

「あ、いえ。お母さん。また義父さんの所に行くって今出かけてしまって‥」

「へぇ‥仲良いよね。今回はどれくらい?」

「1週間だそうです。」

2人でリビングに向かいながらそんな会話をする。



「あ、後で友達がくるから‥気にしないで」

「はい、わかりました。私、夕飯の買い物に行ってきますね。」








(ー…ふぅ、なんか緊張するなぁ、まだ。)


小さい時にお父さんが病気で死んでしまい、母と二人きりだったのもあって、男の人が家にいるのはあまり自然な事とはいえない。



奏さんとは、最低限の会話は普通に出来るけど、まだ敬語が取れないし、あまり家にいないのでどんな人かとかよくわかってない。




まぁ、家族になったんだし。

これから少しずつ仲良くなれればいいよね…?


( とりあえず買い物だ!)


私は夕飯の買い物に出かけた。











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