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嘘でもいいから
第5章 初めてを貴方に
もう何度も確認した鞄の中味を
もう一度見ると…

そこにはメイクセットと
真新しい下着が忍ばせてあった。


もう後戻り出来ないのはわかってる。
でも、どこかでまだ迷いもある…


そんな思いを振り切るように
私は歩き出した。


時間ちょうどにロビーに行くと
そこには…大勢の人たちの中でも
一際目立つ向井さんが立っていた。


「あ…お待たせしました…」


声がうわずる私…


「優花ちゃん…!
いや、早すぎちゃってね。
優花ちゃんが本当に来てくれるか
不安だったんだよ…でも、来てくれた」


「………」


「どうしたの?」
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