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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第16章 ♦Half MooN♦

聖泰は嬉しげに言うと、ぴょんぴょん跳ねながら、外へ出ていった。久しぶりに見る聖泰の明るい笑顔に、莉彩も思わず微笑む。
徳宗は粗末な野良着を身に纏い、椅子に座って何かの想いに耽っているようだ。
「あの子が世子(セジヤ)でいずれ王位に就けば、間違いなく聖君と呼ばれる王になるだろう。わずか五歳であれだけのことを考えるというのは、並の子どもではない。あの子のことを考えれば、私の取った道は良かったのかどうかは判らぬな」
徳宗は粗末な野良着を身に纏い、椅子に座って何かの想いに耽っているようだ。
「あの子が世子(セジヤ)でいずれ王位に就けば、間違いなく聖君と呼ばれる王になるだろう。わずか五歳であれだけのことを考えるというのは、並の子どもではない。あの子のことを考えれば、私の取った道は良かったのかどうかは判らぬな」

