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◇なななの短編◇
第3章 小さな世界(近くて遠い)
「あ…あと真希さんも僕にください───」


「ちょっと…っ…要さんっ」


「黙れっ関根!!どっちもやらんっ!!」



かなめも、おねえちゃんのことが好きで…


そして


学校の先生がこの前『ケンカするほど仲がいい』ってことばを教えてくれたから、



ひかるとかなめはとっっっても仲良しなんだ。



「大体なんでお前がここにいるんだっ!!さっさと家に帰れっ!」


「真希さんが…僕を招待してくれまして…。ね?真希さん?」


「あっ、はいっ…」


「何だとぉ!?ふざけるなっ!どういうつもりだっ!」


ひかるはいつもこうやって怒ってる。


でも、あんまりこわくない。



「だっ、だって…要さん、あまり日本の文化知らないっておっしゃるから…っ」


「あぁああっ!?関根っ!!うそをつくなっっ!!お前の母親は華道・茶道師範だろうがっ!!何が日本の文化は知らないだっ!」



しはん…?


「ねぇーかなめーしはんってなに?」



気になってかなめに聞くと、なんでか、あちゃ、って顔しながら、ボクの頭を撫でてくれた。

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