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第14章 夢の夢

そして、一年が過ぎ、夢は晴れて医学部の学生となった…


…成人を一人で迎え…

大学以外は、バイトを掛け持ちしお金も貯めた。

…ミナミと別れて三年目…まだミナミを忘れていない…
…近づいてくる女に興味はない…


…ミナミ…


…もう、忘れたよな…


「相川 夢くん!!」

教授に呼ばれた。

「はい。」


「まさか、君が医学部に入ったとは…」

「…お前…」


「久しぶりだね!!」


「あん時のエロ教師…」

「はい…また君の教師になりましたね。私はあれからしばらく体を壊し、治療し教師に戻りました。君が退学になったことも聞きました。私もこの春から大学の教授になりました。妻の父親がこの大学の理事なんだよ。」

「へぇ…」

「夢くん…久しぶりに…相手してもらおうかな…」

「…ふざけんな!!」

「冗談ですよ!!君には、あの時に復讐しましたから…もういい…」

「復讐?」


「私の妻は当時中学の教師をしていた。私は妻に夢中で…浮気なんて、考えもしなかった。その妻が生徒の父親と不倫していると知って、頭がおかしくなった。その父親が夢くん…君の父親だ。」

「うそ…だろ」


「私は、妻の不倫相手に復讐しようとした…でも…君にしたんだ…」

「…そんな」


「妻はその後、別れてくれました、病気の私のそばにいてくれた。やっと幸せを手に入れた。君には悪いことしてしまいました。」


「…昔のことだ」


「医者を目指しているなんて…やっぱり父親の血を引き継いでいるんですね…」


「そんなんじゃねぇよ」

「家族と連絡とってないんですか?」

「必要ないからな…」

「君の父親は、院長になってますよ!!一度会ってきなさい」

「余計なお世話だ…」

「相変わらず素直じゃないな。でも頑張りなさい、君ならきっとなれるよ…素晴らしい医者に。」

「あぁ…」


「やっぱり父親と一緒で外科志望か?」

「いや……心療内科…」

「なるほど…なれるよ君なら」


「失礼します」


ますます医者になりたいと強く感じた夢だった
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