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第1章 先生

一人で帰ると言う彼女をなんとか止めて、一緒に保健室へ向かう。



漸く辿り付いたその扉を、弥生は勢いよく開けた。


ガチャッ！



「先生！あの……っ！」



逆光でよく見えないシルエット。

長身に白衣。
カーテンを閉めようとしていたその人物がゆっくりと振り向いた。



「ん？どうしたの？」



胸にストンと響く声。


トクンッ……。


弥生は自分の心臓が高鳴る音を聴いた気がした――――――。