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衝動[完]
第5章 思い


小さなアパートの一室。


一人だけのその空間で弥生は寝返りを打った。



「眠れない……。」


あの日の祐の言葉が弥生の耳から離れない。


恐くて眠れなかった。

心配で食事もロクに喉を通らない。


先生が恐いんじゃない……。

私……私は……。

恐くて恐くて眠れない。

お願い、祐先生……。


……に、ならないで――――――。

会いたい―――。
声が聞きたい―――。
笑いかけて欲しい―――。


その日も弥生は朝方まで眠りにつくことが出来なかった―――。



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