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Could you walk on the water ?
第10章 罠
「社長に会わせてもらおうか」

「あ、あの、困ります、勝手に入ってもらっても」

受付の女性の制止を振り切り、大介は堀内工務店の社屋を2階へと進んでいった。

「社長は今、現場に出て・・・・・・・・・・・」

「だったら帰るまで待たせてもらうだけだ」

大介は構うことなく廊下をまっすぐに進み、社長室の扉を勢いよく開けた。

「いるじゃないか、堀内・・・・・・・・」

部屋の奥に、ゴルフシャツ姿の堀内が、クラブを握って立っていた。

煙草を咥えながら、にやにやと笑って侵入者を見つめている。

「誰かと思ったらお前か。大介」

堀内は幼馴染を一瞥すると、再び壁に向かってゆっくりと素振りを繰り返した。

「何の用だ。俺は忙しいんだよ。お前のようにカフェの店長じゃないからな。あいにく、学校の成績が悪かったからね」

そういうと、堀内はおかしそうに笑い、たばこを深々と吸った。

「堀内、お前、あの寮で妻にいったい何をやらせてるんだ・・・・・」

「だから言っただろう、食堂のお手伝いを頼んでいるだけだぜ。疑うんなら、奥さんに聞けばいいだけだろう。それとも」

「何だ・・・・・」

「奥さんはお前には話してくれないかな」

「堀内・・・・、俺はな、全部知ってるんだ、お前の悪行を・・・・・・・・・」

その言葉に、堀内は素振りの動きを止めた。

手にした米国製のドライバーを、まるで武器のようにかつぎながら、ゆっくりと大介に近づいてくる。

肺まで吸い込んだ煙を大介に向かって吐きながら、鋭い視線でつぶやく。

「悪行とは聞き捨てならないね。相本さんよ」

大介ではなく、堀内は相本と姓で呼んだ。

「俺が何か法に触れることでもしたというのか、ええ?」

「うちのカフェのスタッフをレイプさせただろう?」  

大介の言葉に、堀内の表情が一瞬、こわばった。
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