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誘淫接続
第2章 第十の接続
 この初老の男性――松戸幸夫は、何かにつけ麻琴の身体に触れようとする。
 ふと視線を感じると、麻琴の胸元や下半身を舐め回すように見ていたりもする。
 そしてわざとらしく視線を外す。
 しかし、麻琴の身体に触れてくるものの、それは肩周りに限られていて、それ以外の箇所には一切触ろうとはしない。

 それが当たり前であるし肩に触れてくるだけでも腹立たしいが、胸や尻に触ってこないことの方が不思議なくらい、松戸はいつも全身から脂ぎった卑猥な臭いを発散している。
 実際、教室のスタッフにしろ受講生にしろ、女性たちはみな松戸をそれとなく避けているのが分かる。

 松戸は毎週同じ安っぽいチェック柄のシャツとチノパン姿だ。今日もシャツの裾をチノパンに入れて、だらしなくふくれた腹を余計目立たせている。

 「東くん、まず足元だよ足元お。そこに気づいてあげる細やかさがないと、女にモテないよお?」
 松戸は、そばのテーブルで手動のろくろを回しながら椀を形作っている最中の青年に声をかけた。
 青年は何も答えない。松戸を無視しているというより、集中していて声が聞こえてないのだろう。

 松戸に声をかけられた青年――東隆一は、白の長袖Tシャツに濃いグレーのジーンズといったシンプルな服装で、細長くきれいな指で作業を続けている。

 ろくろを勢いよく回し、両手の全ての指をしっかりくっつけ、まっすぐ伸ばす。ほぼ形ができ上がってきた椀に、右手を縦に中へ入れる。左手は指が縦一列になるよう外から構える。
 そして右手の人差し指の側面と、左手の指々の先端とで椀を挟み、少しずつ力を入れ椀の厚みをできるだけ薄く、できるだけ均一に整えていく。
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