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誘淫接続
第2章 第十の接続
 麻琴は予備のバケツ置き場に使っている棚の方を見た。確かに一つもない。
 事務室の奥にでも行けば、一つ二つ余っているかも知れない。
 麻琴は大きな声で教室中の受講生に言った。
 「みなさんごめんなさい、土灰釉なくなったんで、使いたい人ちょっと待ってくださいね!」

 大きな声を出して少し下腹に力が入った時、麻琴の中の淫具がわずかにずれた。
 その動きが、麻琴の奥の芯をかすかに刺激する。
 ――んあ……
 ――忘れてたわけじゃないけど……
 麻琴はまた熱くなってきた身体を強引に歩かせ、奥の事務室へと入っていった。

 事務室の扉を閉め、麻琴は近くのテーブルに両手をつき深呼吸した。
 「はあ……はあ……落ち着け落ち着け……」
 ――ほんとあたし……
 ――何やってんだろ……
 しかし、淫具を動かされる心配がないとはいえ、貞操帯の錠は外すことができない。

 もし――
 あの田村翠に――おかっぱ娘にこのことを知られたら、どんなに屈辱だろう?
 慣れたとはいえ、今だって翠に全くいら立っていないかと言えば嘘になる。
 心のどこかで、翠を小馬鹿にしている気持ちは、やはりある。
 そんな翠に、バイブに貫かれたまま仕事をしているなんて知られようものなら、どれほどの恥辱感が麻琴の全身を襲うのだろう?

 もう一度深呼吸する。
 深呼吸しているはずが――
 だんだん息が荒くなってくる。
 ――だめ……
 ――あの子に知られるなんて……
 ――絶対にだめ……!

 冷静になろうとすればするほど、それに反して麻琴の脈が上がっていく。
 いつの間にか、麻琴は太ももをこすり合わせるように動かしていた。
 わずかに、二穴の中の淫具が動き、突起が肉芽をかすかになぞる。
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