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第10章 新しい家族

環の居ないアパートの部屋に、何をするでもなく、茫然と居た。


ふと、人の気配を感じ、見上げるとそこには、親父とおふくろが。



『悠太。辛かったな。だが、環はそんな悠太の姿はもう見たくないんじゃないか？』

『親父に俺の何がわかる？ほっといてくれないか！』



『悠太…ごめんね…こんなことになるなら、環の無茶苦茶な願いを聞くべきじゃなかったよ…』

泣き崩れたおふくろの取り乱した様相は、俺を不安にさせた。


『何だよ、泣くなよ！無茶苦茶って…環が何をしたって言うんだ！環を悪く言う奴は親でも許さねえ！』