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第10章 新しい家族

その頃の俺は、本当に目茶苦茶な日々を送っており……

まあ、仕事には出ていたが、感情の無い顔で、誰かと遊ぶとか、酒を飲むなどということもなく、家と職場を行き来するだけ。


そんな時が半年も続いたろうか、無表情で痩せこけた俺に、献身的に尽くしてくれていた祥子に……


バシーン！！


突然平手打ちを喰らった。


『悠太さん！いいかげんに目を醒ましなさい！いつまでも環さんを心配させてちゃダメよ！』


ドラマのストーリーなら、ここで目を醒ますところなんだろうが。


『訳わかんねーや。祥子に殴られて、環が現れるんなら殴られててもいいが、環はもう居ねーんだよ。ほっといてくれないか。』


まだしばらくは 立ち直れそうにはなかった………