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第5章 性(さが)

悠太のやる気が、空回りの様相ではあったが、それでもオーナーが、一台、悠太に車を用意してくれた。

『悠太、これなら４人は乗せられるし、荷物も結構積めるだろ？』

『いいんですか？！』

『ああ。その代わり、これは移動販売車が出ない日だけだ。』

『ありがとうございます！頑張りますっ。』


悠太は、疲れる程働いて、なるべく姉さんをどうにかしたいという気持ちを抑えていたところもあった。


『悠ちゃん、働きすぎじゃない？身体をこわしたらどうするの？』

『平気さ、これくらい。向こうに居た頃は、長距離やった後に、仲間と朝まで遊んでた。あれからまだ、一年も経ってない。』

『でも、ホントに無理は嫌よ…』

『うん。』