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第5章 性(さが)

俺は、本当に奴が死んだのか、仲間に確かめてもらった。


『環。本当に本当の話だったよ。』

『そう…もう居ないのね、悠ちゃん、自由ね。』

『そうさ、俺達は自由だ！』

『環−−』

環を抱きしめた俺の腕を、静かに離して環は言った。

『悠ちゃん、今までありがとう。悠ちゃんのおかげで、私は守られたのね。』

『何言ってんだよ、環を守るのは俺しかいないだろ？（笑）』

『悠ちゃん…あなたはもう自由よ。私なんかのために、ここに居ることはないわ。お友達の居る町へ、お戻りなさい。』

『環！何言ってんだよ！何言ってんのかわかんねーよ！！』

『私達は、もう一緒には居られないのよ！』

環の瞳が潤み、ひとすじの滴が流れ落ちた……