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第1章 序論

「クミ、大丈夫？」

いつもはこんなアングルから端整な顔で覗き込まれたら身体が溶けてしまいそうになるけど今日はそれどころではない

「….…いや、大丈夫じゃ、ない…かな」

冷静を保とうと努力はするがすぐにハルスマイルで心拍数が急上昇し、その意志も砕かれようとしていた

「まぁさ、まだ時間あるからゆっくり考えてね」

こんなことをまるでデートの約束のようにサラリと言うハルを恨めしく思う