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回想ディスコ
第3章 「正弘の場合」

その翌週、3度目の対決。
どうなったと思う?

うん、決着、ついたんだよ。


その夜はさ、残業だったからいつもの時間より2時間くらい遅くに行ったんだ。
もう11時近かったかな。
そんな時間だから、あの女はもういないかなって、諦めてたんだけど・・いたんだよ。
それもさ、オレの姿見つけたとたんに、かわいい顔で唇噛みしめちゃってさ。
待ってたんだよな、きっと。
いないいない・・って思ってたらオレが現れた。
それまでつっぱってた心がハリを失って形を崩したって、そんな目だったな。

なんだかその顔見てたらいじらしくってかわいくって。
しょうがない、オレから折れてやるかって、さ。

「遅い時間だからもういないかと思ったよ」

「あら、気になってたんだ、私のこと」

相変わらず強気だねぇ。
でも折れるって決心ついたんだから、ここはケンカ売らないように
必死で自分を抑えたよ。

「まぁね。あ、ねぇ、まだいるでしょ?」

「え?ええ、まああなたがいてほしいならいるけど、でもどうして?」

「ちょっとさ、忘れ物したから取りに帰るけど、すぐ戻るから。
 だから待っててよ」
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