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回想ディスコ
第4章 「弘美の場合」
ガラスの外が一瞬真っ暗闇に包まれる。
そして光の洪水。
チークタイムの始まりだ。

「どうよ?久しぶりに踊ってきたら?
 キミらの踊るとこ、見せてくれよ」

おしゃれ男がけしかける。
女たちもそれに続く。
私も・・踊ってみたいと思った。

たった一度、だったのよね、彼と踊ったのは・・

お互いあの頃より重たくなった体で、
新しいステップを踏んでみたいと素直に思った。

「お相手、お願いできますか?」

あの頃、決して自分から言わなかった言葉。
今では簡単に口にできる・・
これも大人になった証し、なのかもね・・

「では、お相手いたしましょう」

正弘さんはよっこいしょと言いながら立ち上がり、私に手を差し出した。




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