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誘惑のサンタクロース
第3章 ☆☆☆




いつものベンチには
まだお兄さんの姿はなかった。



端に寄って座り、
いつものオリオン座を見つめる。



今までのお兄さんとの出来事を
いつのまにか思い出していた。




最初は急に話しかけてきて、すごくビックリしたなーとか、

本当に魔法使いじなんじゃないかなって思ったこととか、

綺麗な笑顔とか、

わたしの頭にぽんぽんした時の手の大きさとか、

甘いお菓子の味とか。




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