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want to be ...
第14章 愛の結晶
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されてないとしても、こんなの見られるなんて有り得なさすぎて…
「杏奈、大丈夫だから。出て来いよ」
ぶんぶんと首を振り、シーツに顔を押し付ける。
「幻滅されたとでも思ってる?
有り得ないから…幻滅なんてしないから。
そりゃちょっとはびっくりしたけど、それだけだよ?
驚いただけだから。ほら…出て来いって杏奈…」
「うぅ…」
頑なに布団をぎゅうっと握り締めて出て来ようとしないあたし。
部屋に暫し沈黙が流れる。
そして。
「あ…そう。分かった…そんな出てくる気ないなら…
もういい、俺帰るわ。じゃあな、せいぜいそこで…」
蒼汰さんが言い終える前に慌てて布団から出ると、正面から思いきり抱き締められる。
「やーっと出て来た…」
「うぅ…っふぇ、やだやだ帰らないで…っ」
「うんうん、帰らねぇよ。このまま帰る訳ないだろ、
せっかく俺のものになったのに…」
「ふ、うぅっ…あたし、蒼汰さんのもの…?」
「うん。俺だけのもの」
「蒼汰さんは、あたしのもの…?」
「…っ、やば…可愛すぎだから。
そうだよ…杏奈は俺のものだから、俺も杏奈のもの」
「わぁい…っう、えぇん…」
「こらこら…泣くか笑うかどっちかにしろっつの…」
あたしは暫く、蒼汰さんに抱き付いて泣いていた。
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